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9月27日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM) 二代目は熱意で勝負 先代が築いた基盤を受け継ぎ、若い二代目の人が社長に就任する場合、それなりのむずかしさが当然あると思います。 そこで、一つの行き方としては、まず、会社の古くからいる先輩の人に「私はこう思っているのだがどうでしょう」と、うるさいほど熱心に相談をもちかけていくことだと思います。そうしていけば、その熱心さが必ず相手に伝わり、信頼感を生むと思います。また、そういう熱意にあふれた姿に対しては、社員が頼もしさを感じて自然と助けてくれるようになります。ですから、そのような腹の底からの熱意を持ちうるかどうか、それが二代目社長としての勝負の一つの分かれ目である、という気がします。 筆洗 2013年9月26日筆洗(東京新聞TOKYOWeb) ▼人気時代小説シリーズ『みをつくし料理帖(ちょう)』の作者・高田郁(かおる)さんは中学時代にいじめを受けた ▼教師の「一番気にくわんのはお前や」という暴言がきっかけだった。いじめで負傷し入院しても、学校は知らんぷり。死の誘惑から逃れえたのは、病院で子を失った親の姿を目にしたからだ ▼いじめの体験は、自己否定の念として高田さんを苛(さいな)み続けた。だが、十年ほど前に偶然、かつて暴言を吐いた教師が無銭飲食などで逮捕されたという記事を目にする。自分を苦しめたのはその程度の人物だった…そんな思いとともに、いじめの呪縛が解けたという(『晴れときどき涙雨』集英社) ▼愛知県一宮市の中学で受けたいじめの傷に苦しむ二十三歳の女性は、市を相手に裁判を闘うことで呪縛を断ち切ろうとした。被害を訴えても、妄想だと言われた。見捨てられたと感じ続け、自殺未遂を繰り返した ▼きのうようやく、裁判所がいじめがあったと認めた。電話で結果を聞いた女性は声を詰まらせつつ、言ったという。「いじめられて苦しんでいる子がいればどうか死なないでほしい。生きていれば認めてもらえるチャンスもある」 ▼高田さんもこう呼び掛けている。<どうか死を選ぶ前に、あなたを苦しめた相手を見返す道を歩いて欲しい。いじめた相手への一番の復讐(ふくしゅう)は、あなたが真っ当な人生を歩いて、幸せになることだ> 2013年9月27日天声人語(OCN*朝日新聞デジタル) 天声人語 ▼公務員のことを戦前は官吏(かんり)といった。そのあるべき姿を「吏道(りどう)」という。故後藤田正晴(ごとうだまさはる)氏は政界に転じる前に警察庁長官や事務方トップの官房副長官をつとめた。内務省に入った時に役人の心構えを教わったという。中国の古典にある言葉だ ▼〈爾(なんじ)の俸(ほう) 爾の禄(ろく)は/民(たみ)の膏(こう) 民の脂(し)なり/下民(かみん)は虐(しいた)げ易(やす)きも/上天(じょうてん)は欺(あざむ)き難(がた)し〉。お前がもらう給料は人々の払う税金、つまりは汗と脂(あぶら)の結晶である。それを忘れて人々を虐げるなら天罰が下るぞ、と ▼後藤田氏は後年、「この教えを再び」と説いた。次々と起こる後輩官僚らの不祥事に怒ってのことだ。自分が国を動かしているという自負は、ともすれば過信や思い上がり、国民を見下す高慢に転じる ▼残念ながら氏の思いは生かされないままだ。このところも高級官僚のあきれるようなふるまいが続く。経産省のキャリアが匿名のブログに暴言を書き込んでいた。被災地は「もともと、ほぼ滅んでいた」「復興は不要だ」とはいかなる了見か ▼「じじぃばばぁ」だの、「死ねばいいのに」だの、人を蔑(さげす)む口汚さに驚く。復興庁の幹部がツイッターで市民団体のことを「左翼のクソども」と罵倒し、処分されたばかりである。こうした悪意や敵意はどこから出てくるのだろう。よほどの鬱屈(うっくつ)が彼らの心に潜んでいるのか ▼エリート官僚たるもの頭の回転が速いだけでは足りない。それが後藤田氏の持論だった。人間的な幅や魅力、そしてゆとりも必要だ、と。吏道の立て直しは容易ではない。
by nk2336nk
| 2013-09-27 07:13
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